終演しまして一息ついて……6/5
皆様、お疲れ様です。北中僚介です。
最近TwitterもFacebookもこのブログも、いたるところで
「盗みは夜半の月のように」
ばっかり言ってましたが、
全行程無事、終了しました。
御来場誠にありがとうございました。
終わりました。もう2度と同じ公演はできません。あの日と同じ姿のキャストやスタッフの皆、お客様とはもう会えないのです。
僕はこの公演を最後に、活動拠点を大阪から東京に移します。
寂しさよりもまず本番!という一心でしたが、いざ終わると、
打ち上げの席での
「かんぱあああぁい!」
という皆の声に少しうるっときました。
といってもちょくちょくささっと帰ってくると思いますけどね(笑)そんなに遠くないし。
さて今回は、妻は自分の秘書、娘は国の再建のための実験体という何とも不思議な元軍人の公務員「サイジョウ」を演じました。
いかがでしたか?
緑の国を取り戻すため。
愛すべき娘を取り戻すため。
皆様はA、Bキャストどちらをご覧になりましたか?
台本は一字一句変わっていません。
にも関わらず、それぞれの役作りが全く違うせいか、全く違った人間関係が生まれ、それに伴い物語の伝わり方も変わったのではないでしょうか。
例えばサイジョウとアキヤマ。
僕達Bキャストでは彼らを夫婦としました。
戦前、彼らは結婚し、女の子を授かり、祝福の中生まれてきます。その後サイジョウは戦場へ旅立つのです。
見た目の違いとしては、左手の薬指に指輪をしてみたり。
Aキャストの彼らは結婚はしていません。
聞くところによると、交際関係にはあったそう。サイジョウが戦争に旅立ってすぐ、アキヤマが身ごもった子が、後のナナだそうです。
このように全然違うわけです……二人の人間の間だけでも。
父、母、娘という関係こそ変わってはいませんけれど。
↑ABサイジョウ一家
↑共にサイジョウを演じた兼松聖樹君と。
何はともあれ、たくさんのお客様に囲まれ、無事幕を下ろしました。
「盗みは夜半の月のように」。
自分としては、初めて自分を信じて舞台に立てたなと思っています。
ようやくスタートラインに立てた気分です。
ダブルキャストという形式も、この劇団ではとてもよい作用を起こし、キャスト各々が気持ちよく作品作りに尽力できたのではないかなと思います。
この公演に出たいがために、上京を少し先延ばしにしましたが、良かったです。
少し視界が広がった気がします。
ただ、自分はまだまだアマチュアだなと思うのは、本番を重ねる毎に新たな発見があり、それを吸収して次に向かうことで、公演毎に少し違った、またはボリュームアップしたパフォーマンスをしてしまうこと。ボリュームダウンしてしまうことももちろんありますし。
毎回違うことは起こりますし、毎度全く同じものは出来上がりません。
しかし、毎回一人の人間として生きる上で、自分の役がまだまだ気まぐれすぎるんです。
今日は国!今日は娘!という風にサイジョウの中で日々「本当に守りたいもの」の秤がぐらぐらと揺れていました。
最後は父としての自分にたどり着くことに変わりはないのですけれども……
そんな具合に自分の至らなさも痛感したこの芝居。
出演できてよかったです。
今後は基本的に東京での出演となると思いますが、旅行がてら、見にいらしてくださいませ。
それと、「盗みは夜半の月のように」の感想、いつでもお待ちしております!
ではオフショットを何枚か載せて、今日は終わりたいと思います。
皆様、一先ず、お世話になりました。
また一つ無事に、舞台が終わりました。
ありがとうございます。
これからも応援、よろしくお願い致します。
全力で応えさせていただきます!
今日もいい1日でした。ありがとう。
それでは、おやすみなさいませ。
おしまい。